冷蔵庫の登場

冷蔵庫が3種の神器として一般家庭に登場して、現在で約70年経ちました。戦後間もない頃の普及率はさほど高くなったようですが、今や冷蔵庫の無い家庭は無いほど、私たちの生活には欠かせない存在です。

飲み物を冷やしたり、食品の鮮度を保ってくれたり、「冷蔵庫が無かったら…」と考えるとどれだけ不便な生活を強いられることでしょうか。食品を買い置きできるのは冷蔵庫があるからに他なりません。

人並なことを言いますが、本当に便利な時代ですね。

家庭で1番の働き者である冷蔵庫

それにしても、冷蔵庫ってよく考えたら不思議ですよね。常に一定の低温を保って、小さな空間とは言え、24時間365日ずっと冷やし続けています。冷蔵庫は10年が買い替え時だそうですが、私の実家の冷蔵庫は30年ほど頑張ってくれている働き者です。時間にして26万2800時間です。

30年は少し頑張りすぎですが、こんなにも長い期間ずっと冷やし続けるのはすごいことです。同じように「冷やす」電化製品のエアコンはここまで働くことはできないでしょう。

小型冷蔵庫が冷える仕組み

小型冷蔵庫のほとんどで採用されているのが、コンプレッサー式という冷却方法です。コンプレッサー式冷蔵庫は、気化熱の原理で庫内を冷やしています。分かりやすく表現すると、打ち水や注射前の消毒と同じで、水分が蒸発する時に熱が奪われ、空気が冷たく感じるということです。そして、冷蔵庫が低温度を保つことができるのは「コンプレッサー」という圧縮機のおかげです。

コンプレッサー式冷蔵庫は次の1~4のサイクルを繰り返してその温度を低く保っています。

  • 熱をコンプレッサーで圧縮し、高温・高圧の気体へ変化させる。
  • コンデンサー(放熱器)で、気体を液体へ変化させる。
  • 冷却器で圧力を下げ、液体を気体へ戻す。
  • 3で発生した冷気を冷蔵庫内に循環させる

打ち水と違って誰も水をかけてくれないので、常に庫内を冷たい空間でいさせるためには、コンプレッサーで自ら液体を作る必要があるわけです。熱も取り除く必要があるので、熱を奪い液体を作り出すという1人2役をこなしています。

冷蔵庫の心臓「コンプレッサー」

小型冷蔵庫に無くてはならないコンプレッサーは、言わば小型冷蔵庫の心臓です。発生した熱を圧縮し、液体へ変化させ、冷気の元を作り出しているわけです。そうでなければ常に誰かが気化の早いアルコールで打ち水をしなければなりません。

コンプレッサー式冷蔵庫の舞台

広く普及しているコンプレッサー式冷蔵庫は、メインとは別にサブとして使用されていることが多いです。それはワインセラーとしてだったり、ドリンク保管としてだったり、一人暮らしやホテルの客室などで活躍しています。

なんとなく察しがつくかと思いますが、ちょっとしたシーンに最適な冷蔵庫ということです。

霜って?

コンプレッサー式冷蔵庫には霜がつくという欠点がついてまわります。という話はATENARUの小型冷蔵庫にはあてはまりません。

製氷コーナーのある大きめの小型冷蔵庫か、もしくは冷凍庫のある2ドア以上のコンプレッサー式冷蔵庫は霜ができてしまいがちです。霜ができてしまうのは、使い方に問題がある場合が多く、冷凍庫内にパンパンに食材をつめて隙間が空いてしまったり、開けっ放しにする時間が長かったりすることが原因です。

コンビニのアイスコーナーなんかは霜がごっそりこびりついていますね。多くの人が何度も開け閉めを繰り返すため、あのような事態になるということです。なので、容量に合った使い方をすればコンプレッサー式冷蔵庫の霜に過剰反応する必要はありません。もしくは単純に冷蔵庫の故障が考えられます。

長々と小型冷蔵庫の霜について語りましたが、最初に断ったように、ATENARUの小型冷蔵庫には製氷コーナーが無いので霜取りの心配は不要です。

コンプレッサーについてまとめ

冷蔵庫を購入しようと思うと、「コンプレッサー式」、「直冷式」、「ファン式」、「ペルチェ式」、「アンモニア式」など冷却方式について様々書かれているので何が何だかわからない人もいらっしゃることでしょう。

特に機械が苦手だと、「コンプレッサー」という言葉に馴染みがないと、コンプレッサーが何かを理解する所から始めなくてはいけません。ちょっと大変です。

なので、簡単にコンプレッサーについてまとめると、冷蔵庫内で打ち水と同じことをできるようにする機会です。もう少し詳しく言うと、熱を圧縮して液体を作り出す働きをしてくれるものです。実は非常にシンプルです。

最後に

小型冷蔵庫やコンプレッサーが身近な存在になったかと思います。街中で霜のついた冷蔵庫や冷凍庫を見かけると、「あ、コンプレッサー式だ」と反応してしまうことでしょう。そうしたら次に「開け閉めが激しいんだな」、「ちょっと詰め込みすぎかな」なんて他人ながらに心配することもあるかもしれません。

この記事を通して、コンプレッサーについて簡単な知識であっても深く記憶に残るなら幸いです。

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